スポーツフィールド管理 天然芝維持管理 天然芝の維持管理 刈込み 自然の状態で放置しておくと、伸びすぎにより通気の不良、日当たり不足で軟弱になり、あまり刈りすぎると生育不良となります。 日本芝では、5月から8月にかけて最も良く生育伸長するので刈込みの時期もこの時期が適期です。 西洋芝では、3月から刈込みを始め1月頃までが刈込みの適期です。 刈込みに当たってはあらかじめ雑草を抜き取り、もしくは除草剤の散布により除去し、刈込みムラが出ないように刈込みを行います。 感想の甚だしい時は、刈込み高を長めに刈込みます。 転圧 芝生は放置しておくと株が持ち上がり、粗雑な芝生となります。美しい芝生を維持する為には、適当な転圧を加えることが必要です。 転圧を加えた芝生は、生育を促し、葉や根の増加があり全体がしまった密生した芝生を作る為に重要です。 転圧は指定重量のローラーにより、春秋の時期に行います。 ブラッシング ブラッシングは、目土掛けの前に実施し、作業後はサッチを竹箒などで取り除く程度にとどめ、芝生の地下茎、葉などが損傷しないように注意して行います。 目土掛け 芝の伸長は、ランナーによって増殖するため、この部分に土を掛けてやれば、芝生は密になり、根の生育も良くなります。 また、芝生面の整理や、損傷部分の補修にも役立ちます。目土掛けの作業は、芝刈りの後に行うこととし芝生全面に均一に敷均し、芝生の茎葉部にすりこみます。時期的には、生育の盛んな5月から8月頃が適期となりますが、春期および冬期にも使用状況に合わせて目土掛けを行います。 施肥 芝生の施肥は、根の活動する3月から10月の間が適期とされていますが、刈込み回数の多い時は、それに合わせて施肥も多くする必要があります。施肥は刈込みの後、刈り取られた芝生の養分補充として行います。できれば薄い肥料を回数多く与える方が良好ですが、芝生の生育状態、肥料切れの芽出しを補うため、必要なときに行います。 薬剤散布 フィールドの芝生は、施肥、刈込み、激しい踏圧、目土掛け、ひろし面積の芝生造成により病害虫の発生率が高い。殊にフィールドの使用回数によるが、利用度の高い春秋期に多発するため、発生後の処理では間に合わないので、現存する病害虫の種類、発生時期を調査し、計画的に予防することを目的に、薬剤散布を必要がある。 薬剤散布に当たっては、濃度、散布方法、時期の打ち合わせと、天候、風の強い時、日中の高温時は避けて、早朝か、夕方にムラなく散布を行う。 エアレーション 芝生は長い間放置しておくと土が固まり、通気不良となり芝生の根の発育が非常に衰え、その老化を早めます。 これを防ぐための床土に穴をあけ通気をよくし、根の活動を助けるこの作業をエアレイションと言います。 日本芝では春期の根の出る頃に、西洋芝で秋期に1〜2回実施します。 この作業は芝生を傷つけるため、芝刈り直後に作業を行います。 補植 芝生の補植に当たっては、指定個所を深さ12〜15cmに耕転し土塊を砕き、枯芝根等を取り除き、指定量の畑土と肥料を混合して敷均し、既存の高さに合わせて、張り付け又は、吹き付け播種し、転圧のうえ、静かに灌水を行います。